「小数のかけ算をよく間違える」と悩んでいる小学4年生5年生の皆さん、もしかしたら「このままずっと苦手なのかな…」とあきらめていませんか?
大丈夫ですよ!実は、たった1つのコツ「筆算の時は小数点を使わない」を覚えるだけでミスをなくせるんです。
この記事では東大卒講師歴20年の図解講師「そうちゃ」が途中のやり方も分かりやすく説明します。この記事を真似して練習すれば「小数のかけ算」がきっと得意になっているでしょう!
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小数と整数の掛け算(小4)
筆算で小数点は書かない!
教科書・参考書では、筆算をする時に小数点をそのまま書いて計算するものが多いです。しかし、それこそがミスを誘発するのです。
「かけ算の筆算」と「小数点の操作」この2つが視界と頭の中に同時に入ってくると頭が混乱します。
同時に2つのことを行うとミスしやすいですよね?大人ですらそうなのですから子供はもっとミスをしやすいと考えて下さい。
筆算するときは筆算だけを考えて、小数点の操作は筆算の後にゆっくり行うのがミスを減らすコツです。
というわけで、「筆算するときには小数点を書かない」ことをおすすめします。
やり方を理解♪
例えば「1.5×3」を計算する場合を考えます。
❶まず、小数点を取った整数同士のかけ算「15×3」を筆算します。
x 3
45
❷この筆算の答えに「取った小数点を戻す」ことを行います。
この問題「1.5×3」では小数点以下の数字は「5」1個だったので、小数点を1個とったと考えます。
筆算の答え「45」の左端に小数点が隠れていると考えて、これを1ケタ左に動かします(これを「戻す」と呼んでいます)。
これで「4.5」が答えと分かります。
(1ケタ左に動かすと答えになる)
なぜこうなるの?
これは何をしたかというと、1.5が15の1/10つまり0.1倍であることを利用して、1.5×3を15×0.1×3に変えます。さらにかけ算の順番を変えられるのを利用して、15×0.1×3を15×3×0.1に変えたんですね。
そして15×3を先に計算して、計算結果の45を0.1倍して4.5と答えを出しましたのです。
1.5×3
=15×0.1×3
=15×0.1×3=15×3×0.1
=45×0.1=4.5
では、もう一度小数と整数のかけ算の方法を見てみましょう。
→小数点を取って筆算して、小数点を戻す
(例)1.5×3→15×3を筆算
- 小数点を右に動かして整数にする
150
1ケタ●動かす
→筆算の後で戻します - 整数でかけ算の筆算をする
15
x 13
45 - 右に動かしたケタ数だけ小数点を左に戻す
45→45
1ケタ●戻す(左に動かす)
分かりましたね?では練習して下さい
問題で定着!
(1)0.8×4 (2)0.03×15 (3)3.14×16
(小数点以下は1個●)
x 4
32
❷次に小数点を1ケタ●戻す
●小数点以下の数字は「8」1個です。
➊まず小数点をとって整数のかけ算を行うと32が出来ます。
➋次に小数点を1個戻して3.2になります。
(小数点以下は2個●●)
x 15
45
❷小数点を2ケタ●●戻す
●小数点以下の数字は「0」と「3」2個です。
➊まず小数点をとって整数のかけ算を行うと45が出来ます。
➋次に小数点を2個戻して0.45になります。
(小数点以下は2個●●)
x 16
1884
3140
5024
❷小数点を2ケタ●●戻す
●小数点以下の数字は「1」と「4」2個です。
➊まず小数点をとって整数のかけ算を行うと5024が出ます。
➋次に小数点を2個戻して50.24が答えです
小数と小数の掛け算(小5)
「小数×小数」のやり方は「小数✕整数」と全く同じです。
❶小数点を取って、整数×整数を筆算(暗算)する
❷筆算結果に小数点を「戻す」
やり方を理解
例題3(小数のかけ算)
いきなり筆算しないで!
(>_<)
まず、この式の中に小数点以下の数が何桁あるか数えます。
いくつありますか?
x 38
216
0810
1026
こうなりますね。
この答え「1026」を「1026.0」と考えて、先程数えておいた小数点以下の個数2個分だけ小数点を戻します(小数点を左に2つずらす)
それが答えになります。
答:10.26
こうなる理由
もう分かるでしょう。
2.7×3.8=27×0.1×38×0.1=27×38×0.1×0.1=1026×0.1×0.1
と式を変化させたのですね。
このように「小数×小数」は、小数点を取って計算した後で戻す、という手順で行います。
類題で練習しましょう!
練習して定着!
類題3(小数のかけ算)
(1)27×3.8 (2)0.27×0.038 (3)0.3×0.9×3.8
小数のかけ算のやり方をもう一度まとめるとこうなります。
→小数点を取って筆算して、小数点を戻す
(例)0.27×0.038
- 問題の数の小数点を右に動かして整数にする
0270 00380
合計5ケタ●●●●●動かす
→筆算の後で戻します - 整数のかけ算の筆算をする
27
x 38
216
0810
1026 - 小数点を左に動かして戻す
001026→001026
5ケタ●●●●●左に動かす
今は説明の流れもあり小数点以下の数を筆算の前に数えました。
しかし実際の試験では、確認の意味も兼ねて筆算の後で数えることが多いです。
小数と大きな数の掛け算
やり方(小数点とゼロ)
例題4(小数と大きな数のかけ算)
復習になりますが…「20×30」のような「0」のついた数のかけ算のコツはなんでしたか?
これと、先程の「小数点を消す」技を合わせて使います!
この例題の場合「270」は「27」、「0.38」は「38」として筆算をすると…
x 38
216
0810
1026
こうなります(また1026です…わざと同じにしてあります)。
ここで、もう一度問題を見て「0」と小数点をそれぞれ何個取り除いたのか確認して、筆算の答え「1026」に戻していきます。
まず、「270」から「0」を1つ取っているので、筆算の答え「1026」に0を1つ戻します。
次に「0.38」から小数点以下を2つ取っているのでこれも戻します(小数点を左に2つずらすという事)
これが答えになります。
答:102.6
今は説明の都合上、最初に「0」を…次に小数点を…と丁寧に二段階に分けました。
しかし、実際の試験の時は一段階で答えを出します。
例えば今の問題の場合は「0」が1つ、小数点が2つだったので「差し引き小数点を一つ戻せば良い」と考えて…
270 0.38
● ●●
➜差し引き●1個
1026→1026
と一段階で答えを出します。
→小数点と0を取って筆算した結果に
差し引きした小数点か0を戻す
(例)270×0.38
- 小数点と0をとって整数にする
2700 03800が1個●小数点以下が2個●●
➜差し引き●1個を後で戻す - 整数のかけ算をする
27
x 38
216
0810
1026 - さし引きした「0」か小数点を戻す
1026→1026小数点を1ケタ●戻す
それでは練習してみましょう!
( ・`ω・´)
練習して定着
類題4
(1)2.7×3800
(2)27000×0.038
(1)も(2)も「0」と小数点を取り去ると「27×38」で筆算の答えは「1026」です。
この「1026」に、取り除いた「0」と小数点を「差し引き」したものを戻せば答えになります。
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保管セクション
小数×整数
ましょう。
→小数点を取って筆算して、小数点を戻す
(例)1.5×3→15×3を筆算
- 小数点を右に動かして整数にする
150
1ケタ●動かす
→筆算の後で戻します - 整数でかけ算の筆算をする
15
x 13
45 - 右に動かしたケタ数だけ小数点を左に戻す
45→45
1ケタ●戻す(左に動かす)
分かりましたね?では練
小数×小数
ります。
→小数点を取って筆算して、小数点を戻す
(例)0.27×0.038
- 問題の数の小数点を右に動かして整数にする
0270 00380
合計5ケタ●●●●●動かす
→筆算の後で戻します - 整数のかけ算の筆算をする
27
x 38
216
0810
1026 - 小数点を左に動かして戻す
001026→001026
5ケタ●●●●●左に動かす
今は説明の流れもあり小数点以下の数を筆算の前に
小数×大きな数
→小数点と0を取って筆算した結果に
差し引きした小数点か0を戻す
(例)270×0.38
- 小数点と0をとって整数にする
2700 03800が1個●小数点以下が2個●●
➜差し引き●1個を後で戻す - 整数のかけ算をする
27
x 38
216
0810
1026 - さし引きした「0」か小数点を戻す
1026→1026小数点を1ケタ●戻す
それでは練習してみましょう!