中学受験と高校受験どちらにするか?(2)

中学受験と高校受験どちらにする?その(1)」の続きです。

中学受験と高校受験の違い

こんにちは!受験図解講師の爽茶そうちゃ@zky_teacher(プロフィール)です。

中学受験と高校受験の違いの続きです。

受験科目

と向いているタイプについてはこうでした。

❶科目と向くタイプ

「ひらめき型」向き←--→「コツコツ型」向き

公立中高一貫 私立高校 中学受験 公立高校
(思考型のみ) (難しめ三科) (算国理社) (易しめ五科)

受験の決定要素と期間

と向いているタイプに関してはこうでした。

❷要素・期間と向くタイプ

万人向き←-→「良い子」向き
「勢い」型向き←---→「コツコツ」型向き
中学受験 私立併願 公立推薦 公立一般
私立一般 私立併願 公立推薦 公立一般
客観のみ短期決戦←---→主観混じり長期戦
(当日試験のみ)  (評定→試験) (評定→試験+評定)

受験態勢

私立中学に行きたいけれど、「勉強」自体があまり好きでないお子さんがいます。そういうお子さんが進学塾に入って友達ができて、その子達についていくうちに勉強の習慣がついて受験を成功させることはよくあります。

受験態勢を整える第一歩は塾に通うことである理由は、学校より勉強が出来る子が集まる進学塾という環境に適応できれば、周囲の勢いに乗って受験勉強をのりきれることがあるからというのは皆さんご存知でしょう。

さて、中学受験をする生徒は公立小に通っていることが多いでしょう。公立小では勉強は簡単で定期テストも部活動もないので学習面のみならず学校の拘束が非常に少ないです。この結果、中学受験は「通塾態勢・受験態勢」を作りやすく、その勢いを大いに利用できます。(私立小学校は事情が異なります)

一方高校受験の場合、中学校は勉強のレベルも上がり定期テストがあり、さらに部活まであるのであらゆる面で学校の拘束が強いです。そのため学校の「補習」ではない「進学」塾に通う「受験態勢」を作るのが難しくなります。学校優先・部活優先の周囲の風潮に逆らったり、友達との交友関係を制限しないといけないかもしれません。将来行きたい高校・大学や学習の心構えを持たないと周囲に流されて受験態勢に入るのが遅れる可能性があるのです。

受験態勢と向くタイプ

自分を持ってる子向き←-→周囲に合わせる子向き
高校受験    中学受験
(態勢作り難い)   (作り易い)

小まとめ

3つの観点から中学受験と高校受験の違いをまとめてみました。

❶科目と向くタイプ

「ひらめき型」向き←--→「コツコツ型」向き

公立中高一貫 私立高校 中学受験 公立高校
(思考型のみ) (難しめ三科) (算国理社) (易しめ五科)

❷要素・期間と向くタイプ

万人向き←-→「良い子」向き
「勢い」型向き←---→「コツコツ」型向き
中学受験 私立併願 公立推薦 公立一般
私立一般 私立併願 公立推薦 公立一般
客観のみ短期決戦←---→主観混じり長期戦
(当日試験のみ)  (評定→試験) (評定→試験+評定)

❸受験態勢と向くタイプ

自分を持ってる子向き←-→周囲に合わせる子向き
高校受験    中学受験
(態勢作り難い)   (作り易い)

これを元に、次は大学進学までのコース別に中学受験・高校受験どちらが良いか?を検討してみましょう。

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コース別の検討

中学受験をする場合、その目的が大きく分けて3つあります。

1つ目は「エスカレーター」で、「大学附属の中学から高校・大学へは内部進学し、受験は一回で済ませる」という目的です。

2つ目は「難関大受験」で「私立の中高一貫校で高度な教育を受けて難関大学に進学する」という目的です。

3つ目は「公立回避」で、「地元の中学が荒れている」「共学よりも女子校に行かせたい」「余裕をもって中高時代を過ごさせたい」などの理由で「とにかく私立中学に行かせたい」という目的です。

3つ目の「公立回避」の場合は中学受験か高校受験かで迷うことはないので、はじめの2つ「附属中狙い」と「中高一貫」について、中学受験と高校受験どちらにするのか、メリットとデメリットを検討していきましょう。

エスカレータ(大学附属狙い)の場合

この場合、中学受験で大学附属中学を受験するのと、高校受験で同ランクの付属高校を狙うのとどちらが良いか迷うことになります。

科目

科目的に比較すると、こうなります。

❶科目と向くタイプ

「ひらめき型」向き←--→「コツコツ型」向き

公立中高一貫 私立高校 中学受験 公立高校
(思考型のみ)  (難しめ三科) (算国理社) (易しめ五科)

私立高校受験は「ひらめき型」が有利なので、「コツコツ型」のお子さんの場合は中学受験をする方がお得です。

もう少し具体的に書くと、付属を目指すご家庭は「マーチ」レベルというのが一つの基準になっています。

そして中学受験の場合、早慶付属はともかく、マーチ付属レベルなら算国理社で合わせて「合格点」をとるのはそれほど難しくはありません。

一方、大学付属高校受験の場合、英数国の三科目で理社がなく、しかも一番暗記科目の要素が強い英語が難しく得点源にするのが簡単ではないので、コツコツ型の子には非常にキツイです。(大げさでなく大学付属の英語は難しいです。早慶付属はネイティブ系の語彙が必要で、普通の家庭の子が得点源にするのは相当困難です。マーチ付属はそこまでは難しくありませんが「得点源」にするには英検で準2級に余裕で受かる実力が必要です。)

残りの科目についても書いておくと、国語は中学受験と高校受験でレベルはあまり変わりません。付属は中学受験も高校受験も記号問題中心の傾向があります。

数学は算数と半分くらい内容が変わり、受験算数に比べると数学の方が易しいです。しかし、マーチ以上の付属になると問題が難しくなるので、結局中学受験と高校受験で難易度はさほど変わりません。そうすると理社でカバー出来る分、中学受験の方が合格はしやすくなります。

要素・期間

決定要素と期間を比較すると…

❷要素・期間と向くタイプ

万人向き←-→「良い子」向き
「勢い」型向き←---→「コツコツ」型向き
中学受験 私立併願 公立推薦 公立一般
私立一般 私立併願 公立推薦 公立一般
客観のみ短期決戦←---→主観混じり長期戦
(当日試験のみ)  (評定→試験) (評定→試験+評定)

ここはあまり変わりませんね。私立の受験は中学受験でも高校受援でも当日の試験結果がメインになるからです。

ただ「先生受けが良く」「コツコツ長期間がんばれる」子の場合は評定を使える推薦試験も受験できるのでチャンスは広がります。しかし「マーチ付属」レベルの高校になると「単願推薦(事前に入学を許可されるタイプ)」はほとんどありませんから、やはり当日の試験で決まります。

受験態勢

指導している側からすると、ここが一番のポイントで、しかも不確定要素です。

❸受験態勢と向くタイプ

自分を持ってる子向き←-→周囲に合わせる子向き
高校受験    中学受験
(態勢作り難い)   (作り易い)

中学受験の場合、四谷大塚や日能研のような進学塾に入って全体の真ん中より上をキープできれば(偏差値55程度)マーチ付属の中学でも合格できる所があります。コツコツ型の子なら理社をしっかり得点して算数は受験者平均を取れば合格可能性は十分あります。

一方、高校受験では母集団のレベルが下がるので、マーチ付属でも高校受験生のトップクラス(偏差値67以上)にいないと合格は難しいです(早慶付属はトップクラスでなくトップ(偏差値75前後)のみ)。そしてレベルが下るとはいえ、その集団の中に入ってしまうと不思議なことにトップになるのはやはり大変なのです。従って「地頭が良い」子以外は早めに受験をスタートしないとトップになるのは難しくなります。

ところが高校受験の場合、上で述べたように、よほど目的意識が強くないと中2以前から受験態勢に入るのが難しいです。そして中3から受験態勢に入って実力を大きく伸ばすのは「地頭が良い」子以外は難しいです。

結論

私立大学附属狙いの場合、中学受験できる環境があるなら中受で入るほうがラクに思えます。

安心して高校受験に切り替えられるのは、「英語の学習が進んでいて」「中1・中2から目的意識をもってコツコツ勉強できる子」くらい…でしょうか?

それ以外のお子さんは、一生に一回のチャンスのつもりで頑張ってみるのが良いと思います。もし中学受験が駄目でも、真剣に勉強した経験(国語と理社はそのまま役立ちます)を生かせば上位の公立高校を狙うのが十分可能です。そこから指定校推薦などでマーチ以上の私立大学も十分狙えます。

次回の予定

次回は「中高一貫を狙う生徒さんは中学受験と高校受験のどちらが良いか」です。

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